この記事内で表記された商品価格や為替レートは、2021/5/19現在のものを表記しています。
中国の国家統計局が2020年の中国人の平均年収を発表しました。
結果は以下の通りです。
国有企業の平均年収
165万円
現地通貨:97,379元
民間企業の平均年収
97万円
現地通貨:57,727元
日本の2020年の平均年収が409万円ですから、金額だけをみるとやはりかなりの開きがあることがわかります。
では、この年収は中国の物価と比較して高いのか、低いのか・・・
いくつかの商品を例示しながら検証していきます!
日中の物価を比較
不動産価格
地域差のある不動産価格。全国平均で比較しましょう。
不動産価格(1平米あたり)
日本
23万4067円
人民元換算:1,3805元
※国土交通省土地鑑定委員会の2021年公示地価
中国
16万7434円
現地通貨:9878元
※中国国家統計局の2020年第1~3四半期(1~9月)の全国平均住宅価格

マクドナルド
物価の基準を測るものの一つに、「ビッグマック指数」というものがあります。
ちなみに2021年現在の世界一はスイスで、驚愕の760円です。
日本と中国はどうでしょうか?
ビッグマック単品
日本
390円
人民元換算:23元
中国
379円
現地通貨22.40元

スターバックス
中国ではまだまだ完全に浸透しているわけではないコーヒー文化。
ブランドイメージの高いスターバックスで比較してみましょう。
アメリカンコーヒー(Tall)
日本
385円
人民元換算:22.50元
中国
406円
現地通貨:24元

iPhone
中国は11%ほどのシェアも持つiPhone。日本の52%とはかなり差があります。
それは価格のせいなのでしょうか。
iPhone 12 mini (64GB)
日本
8万2280円
人民元換算:4,853元
中国
9万3222円
現地通貨:5,499元

ローカル食材や飲食店はかなり安い
これまで比較した商品は、国際ブランドのものですので、日本と中国では価格に開きが出づらい商品かもしれません。
市民が普段行くようなスーパーや市場の食材は、日本の半額以下で売られていることが多いです。
また、中国都市部で多く店を構える新疆ラーメンは一杯約250円、朝食でも食べられる肉まんは一個25〜30円ほどで買えますから、一概に「中国の物価が高い」とも言えません。
給料上昇率がすごい
中国では賃金上昇率がすごいことになっています。
中国新聞網が報じた
国有企業が前年比7.6%増、民間企業が5.2%増とのことで、経済成長に合わせてすごいスピードで給与水準も上がっているようです。
まとめ
数字だけ押し並べてみると、中国の平均年収は物価に対してかなり低い印象があります。
しかし注意しなければならないのは、中国の貧富の差はかなり激しく、都市部と農村部では年収も、生活スタイルも全く異なります。
そう考えると、日本のように平均年収を出してもあまり意味のない数字かもしれません。
ここ数年の中国全体の経済成長は目を見張るものがあります。
何十年間も一向に上がらない日本の給料に中国が追いつき、追い越す日もそう遠くないかもしれません。